再生可能エネルギーとは?メリット・デメリットと身近な例でわかりやすく解説!

私たちの生活に密接に関わるエネルギー問題。特に「再生可能エネルギー」は、持続可能な社会を目指す上で注目されています。この記事では、「再生可能エネルギーとは何か?」をわかりやすく解説し、そのメリットやデメリット、そして身近な例を紹介します。エコな生活を送りたいと考えるあなたにとって、再生可能エネルギーがどのように役立つか、ぜひ参考にしてください。

もくじ

再生可能エネルギーとは?

再生可能エネルギーとは、自然環境から得られるエネルギー源のことを指します。これには、太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスなどが含まれます。これらのエネルギー源は、化石燃料のように有限で枯渇する心配がなく、何度でも再生可能であるため、持続可能なエネルギー供給が期待されています。


再生可能エネルギーの3つのメリット

再生可能エネルギーには、多くのメリットがあります。ここでは3つのメリットを紹介します。

  1. CO2排出削減
    再生可能エネルギーは化石燃料に比べて二酸化炭素(CO2)の排出が大幅に少なく、気候変動への影響を抑えることができます。
  2. 資源の枯渇がない
    自然の力を利用するため、化石燃料のように枯渇する心配がなく、長期的に持続可能なエネルギー供給が可能です。
  3. エネルギー自給率向上
    国内でエネルギーを生産することで、エネルギーの輸入依存度が低下し、エネルギーの自給自足が進みます。

再生可能エネルギーの3つのデメリット

一方で、再生可能エネルギーにもいくつかのデメリットがあります。

  1. 初期導入コストが高い
    設備の設置にかかる初期投資が高額になることが多く、特に家庭や中小企業にとっては負担となることがあります。
  2. 天候や地域に依存
    再生可能エネルギーの多くは天候や地形に左右されるため、安定した供給が難しい場合があります。特に太陽光や風力発電が影響を受けやすいです。
  3. エネルギー密度が低い
    化石燃料に比べてエネルギー密度が低く、大規模な発電や安定した供給には膨大な設備や広い土地が必要です。

身近な再生可能エネルギーの例

太陽光発電

屋根に設置する太陽光パネルは、一般家庭でも導入しやすい再生可能エネルギーの一つです。電力会社に売電することもでき、環境負荷の軽減と経済的なメリットを両立することが可能です。

電気自動車の充電

再生可能エネルギーを利用した充電ステーションが増えつつあります。太陽光や風力で発電した電力を使用することで、環境に優しい移動手段として電気自動車をさらにクリーンに使うことができます。


再生可能エネルギーの発電方法

太陽光発電

太陽の光を電力に変換する技術。太陽光パネルを使用して、光エネルギーを直接電気に変換します。

特徴

  • 設置が比較的容易で、家庭でも導入が進んでいる。
  • 日照時間や天候に左右されるため、安定した発電には工夫が必要。
  • パネルのメンテナンスが少なく、長期間使用可能。

風力発電

風の力を利用して、風車の回転から電力を生み出す発電方法。風の強い地域で特に効果的です。

特徴

  • 大規模な風力発電所では大量の電力が得られる。
  • 風の強さに依存するため、一定しない発電量が課題。
  • 設備が大型で、場所の選定が重要。

バイオマス発電

木材や有機廃棄物などのバイオマス資源を燃料として発電する方法。

特徴

  • 廃棄物を有効活用し、資源の循環型社会に貢献。
  • 二酸化炭素の排出量はあるが、カーボンニュートラルとされる。
  • 燃料の安定供給が必要で、コストがかかる場合がある。

水力発電

河川やダムの水の流れを利用して発電する方法。古くから利用されている再生可能エネルギーの一つ。

特徴

  • 安定した発電が可能で、昼夜問わず電力供給ができる。
  • ダムの建設が環境に影響を与える可能性がある。
  • 大規模な設備が必要で、コストが高くなることがある。

地熱発電

地下深くの高温な地熱を利用して発電する方法。日本は地熱資源が豊富で、特に温泉地での利用が進んでいます。

特徴

  • 天候に左右されず、安定した発電が可能。
  • 地熱資源がある地域に限定される。
  • 設備の初期コストが高いが、長期的には経済的。

太陽熱利用

太陽の熱を直接利用して、温水や暖房に活用する技術。電力を生み出すのではなく、主に熱エネルギーを利用します。

特徴

  • 太陽光を利用して低コストで温水を得られる。
  • 電力ではなく熱利用のため、活用範囲が限られる。
  • 太陽光の強さに依存し、冬季の利用に課題がある。

日本国内での再生可能エネルギー導入事例

太陽光発電の導入事例(福島県)

未利用の土地を利用した太陽光発電(冨岡町:富岡復興ソーラー事業)

富岡復興ソーラー事業は、福島第一原子力発電所から7kmに位置する未利用の34haの土地を活用し、地域復興を目指した太陽光発電プロジェクトです。かつて農地だったこの場所は、原発事故の影響で使用できなくなっていましたが、地元住民と避難していた33世帯が協力し、地域の未来を支える再生可能エネルギー事業を実現しました。大手企業や金融機関も支援し、32.2MWの発電能力を持つこの事業は、2018年から売電を開始。売電収益の一部は地域の農業支援や復興事業に活用され、今後は奨学金や地域活性化のための基金設立も予定されています。
(出典)https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/guide/pdf/jirei_08.pdf

風力発電の導入事例(北海道)

地域低炭素投資促進ファンドを活用した事業化事例(石狩市厚田区:市民風力発電事業)

石狩市厚田区・市民風力発電事業は、北海道石狩市に設置された合計出力4,000kW(2,000kW×2基)の風力発電プロジェクトです。市民出資型風力発電を推進する「株式会社市民風力発電」が事業主体として参画し、9900万円の市民ファンドを活用しました。このプロジェクトは2014年12月に稼働し、得られた収益の一部は石狩市の環境基金や地域活性化事業に寄付され、地域貢献を目指しています。また、環境省の地域低炭素投資促進ファンド事業を活用し、銀行融資を受けやすくすることで、持続可能な事業運営を実現しました。

(出典)https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/guide/pdf/jirei_08.pdf

まとめ

再生可能エネルギーは、持続可能な未来を実現するための重要な鍵です。環境への配慮だけでなく、個人としても長期的なコスト削減が期待できます。今後、家庭や企業での再生可能エネルギーの導入を検討してみてはいかがでしょうか?

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この記事を書いた人

私たちeco living編集部は、脱炭素アドバイザー ベーシックの資格を保有した編集者が、持続可能な暮らしを提案し、環境に配慮したライフスタイルをサポートするために日々記事を発信しています。地球に優しい商品やサービスの紹介から、エコな生活のヒントまで、皆さまのより良い未来作りのお手伝いを目指しています。

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