【2025年版】SDGs目標1の取り組み事例15選!貧困解決に向けた具体的アプローチ

「SDGsって知ってるけど、具体的に何をすればいいの?」

そんな疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。特に、SDGs目標1の「貧困をなくそう」は、遠い国の問題のように感じてしまいがち。でも実は、私たちの身近なところでも、貧困の解決に向けた素晴らしい取り組みが行われているんです。

今回は、世界中で実践されているSDGs目標1の取り組み事例を紹介しながら、私たち一人ひとりができる貧困解決のヒントをお伝えします。

もくじ

世界の貧困問題を知る|衝撃の現実

皆さんは「相対的貧困率」という言葉をご存じですか?

日本の相対的貧困率は15.7%(2018年時点)を記録しており、実に6人に1人が貧困状態にあるとされています。この数字は、決して他人事ではない現実を私たちに突きつけています。

世界に目を向けると、さらに深刻な状況が見えてきます。世界人口の約9.2%、およそ7億人もの人々が1日1.90ドル未満という極めて厳しい条件下で生活を強いられています。さらに、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大は、約1億人を新たに極度の貧困へと追い込みました。特に心を痛めるのは、世界中の子どもたちの7人に1人が極度の貧困下で暮らしているという現実です。

グローバルな取り組み事例|世界の貧困解決への挑戦

世界各地では、貧困問題の解決に向けた革新的な取り組みが続けられています。その中でも特に注目すべき事例をご紹介します。

ユニセフは、教育支援と経済的自立の両面からアプローチする「Child Friendly Schools」プログラムを展開しています。このプログラムでは、単なる学校給食の提供にとどまらず、職業訓練や保護者への起業支援まで含めた包括的な支援を実施。特筆すべきは、アフリカのルワンダでの成果です。このプログラムを通じて、同国の就学率は驚異的な95%まで上昇しました。

また、バングラデシュのグラミン銀行によるマイクロファイナンスの取り組みも、貧困解決の重要な事例として世界的に注目されています。同銀行は、従来の銀行では融資を受けることが困難だった貧困層に対して、無担保での小額融資を提供しています。特に女性の経済的自立に焦点を当て、コミュニティベースの返済システムを確立しました。その結果、現在では890万人以上の借り手の97%が女性となり、多くの人々が貧困からの脱却に成功しています。

日本国内の取り組み事例|私たちの身近にある貧困問題

日本国内でも、貧困問題の解決に向けた様々な取り組みが広がっています。

2012年に東京都大田区で産声を上げた子ども食堂の取り組みは、今や全国6,000カ所以上にまで広がりを見せています。ここで特筆すべきは、子ども食堂が単なる食事の提供の場を超えて、地域の子どもたちの総合的な支援拠点として進化を遂げていることです。学習支援や地域コミュニティの形成、さらには子どもたちの安心できる居場所づくりまで、その役割は多岐にわたっています。

また、食品ロスと貧困という二つの社会課題を同時に解決する取り組みとして、フードバンク活動も注目を集めています。日本では年間約600万トンもの食品が廃棄される一方で、食べ物に困窮する人々が存在するという矛盾。フードバンクは、企業や個人から寄付された食品を必要としている人々に届けることで、この社会的なギャップを埋める重要な役割を果たしています。

企業の取り組み事例|ビジネスを通じた貧困解決

企業セクターでも、ビジネスを通じた貧困解決への取り組みが活発化しています。

多くの企業が、貧困地域の経済発展に寄与する商品開発に力を入れています。フェアトレード製品の展開や、途上国の伝統工芸品の販売支援を通じて、現地の雇用創出に貢献しています。これらの取り組みは、単なる慈善活動ではなく、持続可能なビジネスモデルとして確立されつつあります。

さらに注目すべきは、購入金額の一部が自動的に支援活動に還元される社会貢献型ビジネスモデルの広がりです。売上の1%を途上国支援に回す仕組みや、日常の買い物がそのまま寄付につながるシステムの導入、途上国の教育支援プログラムへの投資など、革新的な取り組みが次々と生まれています。

私たちにできること|身近なところからはじめる貧困解決

では、私たち一人ひとりにできることは何でしょうか。

まず、日々の消費行動を見直してみましょう。フェアトレード商品を選ぶことや、地域の生産者を支援する商品を購入すること。さらには、食品ロスを意識的に減らしていくことも、間接的ながら貧困問題の解決につながります。

また、地域のボランティア活動への参加も重要な貢献となります。近所の子ども食堂でのお手伝いや、フードバンクへの食品寄付、地域の支援活動への参加など、できることから始めてみましょう。

さらに、貧困問題に関する情報発信も大切な役割です。SNSを通じた啓発活動や、地域の支援活動の紹介、成功事例の共有など、知識と経験を広げていくことで、より多くの人々の関心と参加を促すことができます。

まとめ|小さな一歩から始める貧困解決

SDGs目標1「貧困をなくそう」の実現は、決して遠い目標ではありません。世界中で行われている様々な取り組みは、私たち一人ひとりの小さな行動が、確実に大きな変化を生み出せることを教えてくれています。

今日からできることを見つけて、一緒に行動を始めてみませんか?あなたの「できること」が、誰かの希望になるかもしれません。

貧困問題の解決は、特別な人だけのものではありません。私たち一人ひとりが、自分にできることから始めることで、必ず道は開けていくはずです。

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参考文献

  • 国連開発計画(UNDP)統計データ
  • 厚生労働省 国民生活基礎調査
  • ユニセフ年次報告書
  • 全国子ども食堂支援センター調査結果

この記事を書いた人

私たちeco living編集部は、脱炭素アドバイザー ベーシックの資格を保有した編集者が、持続可能な暮らしを提案し、環境に配慮したライフスタイルをサポートするために日々記事を発信しています。地球に優しい商品やサービスの紹介から、エコな生活のヒントまで、皆さまのより良い未来作りのお手伝いを目指しています。

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