【実践ガイド】食品ロス対策|日常でできる5つの工夫

日本国内で年間約500万トンもの食品が廃棄されています。そのうち約250万トンが家庭から出る食品ロスです。1人あたりに換算すると、年間約45キログラムもの食品を無駄にしている計算になります。この問題は、日々の小さなアクションから大きな変化を生み出せる課題です。

たとえば、少しの工夫を取り入れるだけで、1人が年間に10キログラム以上の食品ロスを削減できるといわれています。

この記事では、すぐに始められる食品ロス削減の具体的なアクションを5つご紹介します。どれもシンプルで取り入れやすいものばかりです。今日からぜひ一緒に実践してみましょう。


もくじ

1. 買い物の工夫で食品ロスを減らす

必要なものをリスト化し、無駄買いを防ぐ

買い物をするとき、何も考えずに必要以上のものをカゴに入れてしまいがちです。特に特売やセット販売などの誘惑に弱く、つい余計なものを買ってしまうことも・・。食品ロスを防ぐためには、「本当に必要なもの」をあらかじめリストアップしておくことが大切です。

実践方法|食材チェックリストを活用する

  1. 冷蔵庫をチェック:まずは冷蔵庫の中身を把握し、どの食材があるかを確認します。特に早めに消費したい食材には印をつけておくと便利です。
  2. スマホに買い物リストを保存:紙のリストではなく、スマホのメモアプリや専用の買い物リストアプリを活用すると、次の買い物時にも更新しやすくなります。
  3. 予定と食材のバランスを考える:買い物リストを作る際は、1週間の予定と料理メニューをある程度考え、使い切れる分だけをリストに追加しましょう。

Notionというツールを使ったお買い物メモはシンプルで使いやすいのでおすすめ!
RUMIさんという方が無料で配布している「Notion お買い物メモテンプレート」を使えば一から作らなくても簡単にお買い物メモが作れます。


2. 賞味期限を意識して食材を賢く使い切る

先に使うべき食材を冷蔵庫の見やすい場所へ配置

冷蔵庫の中で賞味期限が切れてしまう食品が埋もれがちです。食品ロスを防ぐためには、賞味期限が近いものや早めに使い切りたい食材を目につきやすい位置に配置することが効果的です。

実践方法|冷蔵庫内を整理!

  1. 先入れ先出し法を取り入れる:新しく買った食品は冷蔵庫の奥に置き、古い食品を手前に配置することで、自然と早めに消費できる流れを作ります。
  2. 透明な収納ケースを活用:食材ごとに透明のケースを使い、見やすくすることで、食品が埋もれるのを防ぎます。「早く使うべき食材」ボックスを作っておくのも効果的です。
  3. 賞味期限をラベリング:特に見えづらい包装のものには、購入日や賞味期限を大きく書いたラベルを貼ると忘れにくくなります。

冷蔵庫の収納アイディアはサンキュ!編集部が書いた「冷蔵庫収納アイデア29選!収納上手さんたちが実践している使いやすさ&キレイを保つコツ」にアイディアが満載です!


3. フードバンクを活用し、使い切れない食品を寄付する

フードバンクへ食品を提供して無駄をなくす

フードバンクとは、消費者や企業が余った食品を寄付し、それを必要としている人々や施設に届ける仕組みのことです。特に購入したものの食べきれなかった保存食品や、余剰の缶詰、パスタなどをフードバンクに提供することで、家庭内の食品ロス削減に貢献できます。

実践方法|フードバンク利用の流れ

  1. 寄付可能な食品の確認:フードバンクは、賞味期限が切れていない未開封の食品を受け付けています。例えば、お菓子やインスタント食品、缶詰などが該当します。
  2. 地元のフードバンク団体を調べる:セカンドハーベストジャパンや地域ごとのフードバンク団体に問い合わせ、寄付可能な食品の種類や受け取り方法を確認しましょう。
  3. 定期的に寄付の習慣化:余った食材をまとめて寄付するのではなく、定期的に寄付する習慣をつけることで、手軽に食品ロス削減に取り組めます。

各自治体毎にフードバンク団体があると思いますが、宅配で食品の寄贈を行いたい方は「特定非営利活動法人のセカンドハーベスト・ジャパン」がおすすめです。
(具体的に支援があると助かる食材も載っているので気になる方はチェックしてみて下さい!)


4. 残り物をリメイクして新しい料理に活用する

創意工夫で残り物から美味しいメニューを

残り物をリメイクして別の料理にすることは、家庭で簡単にできる食品ロス対策のひとつです。例えば、カレーの残りでカレードリアやカレーうどんを作るなど、一度調理したものでも、アレンジ次第で新しい料理として楽しむことができます。

実践方法:リメイクレシピのアイデア

  1. 野菜の端切れはスープやブイヨンに:調理の際に出る野菜の皮や端切れは、スープやブイヨンの出汁に使えます。冷凍保存してまとめて煮出せば、無駄なく活用できます。
  2. 残ったご飯はおにぎりやチャーハンに:冷やご飯は、炒めたり、おにぎりにして別の日のランチとして再利用することで、無駄なく食べられます。
  3. SNSでリメイクレシピを検索:InstagramやYouTubeなどでは、「#リメイクレシピ」でさまざまなアイデアが紹介されています。トレンドのリメイク方法も参考にすることで、家庭でも飽きずに食品を使い切れます。

余った食材で調理することをエコクッキングと言いますが、こちらの記事ではエコクッキングのポイントと簡単なレシピを紹介しています。

エコクッキングとは?わかりやすく解説!季節の食材を使った簡単レシピとエコライフの魅力


5. 保存方法を工夫し、食材を長持ちさせる

冷凍保存や専用容器を活用して食品の鮮度を保つ

買ったばかりの食材をすぐに使い切れないときには、適切な保存方法を実践することで、無駄なく使うことができます。保存方法を工夫することで、食材が長持ちし、食品ロスの減少につながります。

実践方法:冷凍保存と保存容器の選び方

  1. 野菜や果物の冷凍保存:野菜はブランチング(軽く茹でる)してから冷凍保存すると鮮度が保たれやすくなります。例えば、にんじんやブロッコリーなどは小分けにして冷凍することで、使いやすく長持ちします。
  2. 真空パックやフードセーバーの活用:食材の酸化を防ぎ、新鮮さを保つために真空パック機を使うと、保存期間が大幅に延びます。肉や魚などは冷凍前に真空パックにすることで、風味や栄養を損ないません。
  3. 適切な保存温度と湿度管理:葉物野菜は、少し湿らせたペーパータオルで包んでから保存することで、みずみずしさを保てます。また、冷蔵庫の温度設定を適切に保つことで、食品の保存期間が長くなるため、定期的に温度を見直しましょう。

まとめ

食品ロスの削減には、一人ひとりの小さなアクションが大きな変化をもたらします。毎日の買い物で工夫をしたり、残った食材をリメイクしたり、保存方法を見直すことで、無駄をなくしながらエコで持続可能な生活を実現できます。これらのアクションを取り入れて、家庭から食品ロス削減に貢献してみませんか?

この記事を書いた人

私たちeco living編集部は、脱炭素アドバイザー ベーシックの資格を保有した編集者が、持続可能な暮らしを提案し、環境に配慮したライフスタイルをサポートするために日々記事を発信しています。地球に優しい商品やサービスの紹介から、エコな生活のヒントまで、皆さまのより良い未来作りのお手伝いを目指しています。

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